Cyber Tera

ガジェット系・ウィルコム系ブロガー

イエデンワの高速移動時における通話安定性がハンパない件について

Twitterに書いたらすさまじい反響があった高速移動時におけるPHSの通話性能2011年冬モデル編もう少し詳細に書いてみる

元々PHS基地局あたりの出力が小さく、高速移動をするとなると基地局の切り替えをしなければならない。最初期の頃にはそういった機能がついておらず移動中には通話が切れてしまうという弱点があった。そこで90年代の終わり頃、基地局の切り替えを高速に行う高速ハンドオーバー技術を搭載したPHSが三社から発売された。DDIポケットのH"シリーズ、アステルのexeシリーズ、NTTドコモパルディオテラが該当する。

その後PHSは下火となり、アステルNTTドコモPHSから撤退したが、DDIポケットだけはウィルコムと名を改め、出資先がKDDIからカーライル、そしてソフトバンクに移るもしぶとく生き残って現在に至る。

前置きが長くなった。それでは私鉄特急のデッキで高速移動中の通話機能について実験してみた結果を報告してみる。通話先はすべてウィルコムのサポートセンターで自動音声を再生してみた物を個人の主観で評価してみた。

まずはこれ

京セラのWX01K。これといって目新しい機能はなく、京ぽんの新製品としてはがっかりな評価をされがちではあるが、高速移動時の途切れのなさ、ノイズの少なさは白眉。

続いてこちら

セイコーインスツルのSOCIUSことWX01S。途切れは少ない物のノイズが全体的に乗るため通話音質は良いとはいえない。XPLATEことWX130Sよりダイバシティアンテナを搭載した事によってさらなる通信品質を実現とかかれていて期待していたのだが。

そしてこちら

ユーティスターコムのWX01UT。途切れやノイズがひどくほとんど聞き取れない状態。自分が最初に持ったPHSAH-J3002Vがこんな感じだったなあということで高速移動時の通信品質はあきらめるべし。まあどうせただでもらった物で維持費もただだし文句を言うのは筋違いか。

最後にこれ

エイビットのイエデンワことWX02A。これはオチをつけるつもりで実験してみたのだけれどいい意味で裏切られた。そもそもこの製品のコンセプトを考えると高速ハンドオーバーなどという技術は全くの不要であり、当然高速移動時の通話品質など全く期待してはいけないはずである。しかし実際に試してみたところ、WX01Kをも凌駕するなめらかで快適な通話が実現できているのだ。これはもう高速移動時にもPHSを使いたい人にはWX01Kかイエデンワの二択でしょうと。なぜかこれだけ現地での写真があるのはご愛敬。