Cyber Tera

ガジェット系・ウィルコム系ブロガー

かつてニコニコ動画Youtubeで一世を風靡し、テレビ番組にも複数出演した上芸能事務所に所属し冠イベントまで行われたニートスズキこと斎藤智成氏(id:rahoraho)。しかし今やしかし現在芸能事務所は撤退し、ニートのままで成功することも、ニートとしての生活を維持することもできずコールセンターの派遣社員として働いているそうだ。

そんな彼がテレビ東京系番組「怒りオヤジ」で江川達也氏に語ったところによると、ニートとしての成功として指向していたのが、動物園で飼育されているパンダのように、己の生活を見せ物にしてお金をもらえるようにする事なのだそうだ。

http://www.tv-tokyo.co.jp/ikarioyaji3/080522.html

番組中では彼の主張に対し、司会の矢作兼氏や竹山隆範氏はこいつの生活覗いて金を払いたい奴いるのかと冷ややかであった。

しかし、現実に私生活を見せ物にして金をもらっている人間がいる。誰あろうビッグダディ(林下清志)だ。

テレビ朝日系列で放映されている人気番組「痛快!ビッグダディ」の主人公にして今やベストセラー作家としても活躍する彼は、引っ越しなどヤラセも認めているが、基本的には自らの私生活を見せ物にしてギャラをもらっている。

なぜ、私生活を晒し者にして金儲けということがビッグダディにできてニートスズキにはできなかったのだろうか。

まず第一に、日本ではニートスズキのようなオタク的精神よりも、ビッグダディのようなヤンキー的(実際にビッグダディは不良ではなかったようだが、前妻林下美奈子女史はヤンキーだったりとそういった所との親和性が高い)精神性のほうがより日本のマスメディアにとって支持を得やすいということ。不良が更生して大成するという物語はフィクションノンフィクション問わずマスメディア受けが非常によく、多数のテレビ番組で題材にされている。和田秀樹氏は不良を賛美するなと嘆いているが、止まらない辺り実際に世間でも受け入れらていることの証左であろう。

もう一つ、ビッグダディは関係性のドラマであるということだ。ビッグダディでは最初の妻佳美女史との関係、美奈子女史の連れ子とビッグダディの子供といった人と人とが関わって生まれる愛憎劇も見どころの一つであった。対してニートスズキの場合、基本的には彼一人のみ出てきて、彼の両親や彼の弟夫婦といった彼にとって複雑な関係にある人間が一切表に出てこないため、「関連性のドラマ」が生まれずただ彼一人がダラダラ話しているだけなのだ。

もし彼が見世物としての成功を目指すのであれば、ヤンキー的精神性を備えて、親兄弟も合わせて見せ物にする度胸が必要だったのかもしれない。