Cyber Tera

ガジェット系・ウィルコム系ブロガー

  • 自営モード復活の可能性

今日は絶賛稼働中のWX04Kについて書こうかと思ったが、twitterでのやり取りで思いついたウィルコムPHSにおける自営モード復活について語ってみる。

元々PHSはコードレス電話を持ち運べるようにするという思想から産まれた事から、自営モードと言ってコードレス固定電話の子機として使える機能を備えていた。最初期の頃は、それもPHSの売りであった。しかし、時代が経つにつれて携帯電話やPHSが固定電話の代替品としても使われるようになると、別に固定電話を引かなくてもPHSだけでいいとする風潮に伴い自営モードの存在が売りにならなくなった。自営モードに固執したNTTドコモアステルは通話型端末供給そのものを打ち切り、新製品の投入を辞めなかったDDIポケットは自営モードの搭載を省略するようになった。2003年頃からこれまでDDIのPHSは製造元販売だったのが、DDIの販売に切り替わってより一層のコスト対策が必要になったのも大きいだろう。アステルを見限りDDIへ端末供給を始めた日本無線は自営モードを積んだ端末を供給しているが、自営2版という事業所向け規格であり、家庭用コードレス固定電話には対応していない。業務用として売り込むのにコードレス子機として使えるというのは売りになるが、個人向けに売り込む際もはやコードレス子機になるというのは売りにはならないという事だろう。おまけに自営モードの存在がウィルコムに直接的には利益をもたらさないわけで、そんなものにコストをかけるのは無駄と判断されても当然。固定電話の発着信ではウィルコムに全く利益をもたらさない。ワンセグウィルコムに直接利益をもたらさないという点では共通しているが、他社からの移行を促すために載せていないと競争力が弱いので載せているのだろう。コストが同じだとすれば自営モードよりワンセグの方が一般層への請求力は強い。

しかし、ウィルコムPHSソフトバンク・グループの総合通信網における1部門に過ぎなくなった今、再び自営モードに着目すべきである。自営モードはコストがかかる癖にウィルコム網を経由せず発着信を行うからウィルコムにお金が入ってこないため意味がないと書いたが、ソフトバンクにはソフトバンクテレコムソフトバンクBBという固定網を持っている会社があるため、そことのシナジー効果を期待出来るのではないか。ソフトバンクテレコムの直収電話サービス「おとくライン」のオプションサービスとしてPHSを提供するとかね。おとくライン加入者に自営対応の親機と自営対応のPHSを貸し出して普通にPHSを持つより安く持てるとかどうだろう。