Cyber Tera

ガジェット系・ウィルコム系ブロガー

ちきりんの情愛、藤沢数希の無情

 


後から言うのは簡単 「ソッコーで仕事を辞めるべき!」 - Chikirinの日記

 

 

ちきりんと藤沢数希。この二名は所謂アルファブロガーの筆頭格として有名だ。取り上げている事象は違っているとはいえ、二名の労働観に加え人間性の違いが見て取れる。

 

ちきりんは、外野は何かあったらならば仕事をやめればいいと簡単に言ってしまうが、果たして当事者の立場でそんなことが簡単にできるのかと論じている。これは彼女が相手の立場に立って考える事をできるからこそ出てくる発想だ。一見すると斜に構えていて人を小馬鹿にしているように見えるが、その実弱いものの立場で考えることができ、慈しみを持ち合わせている。

 

一方藤沢数希はすき家が誇るビジネスモデル「ワン・オペレーション」(通称ワンオペ、店番を一人ですること)で疲弊する労働者に対して放った一言。ワンオペの危険性だと詳しいことを知らずに語るいい加減さもさることながら、根本的な問題は相手の立場に立って考えることができないということ。彼は相当に水準が高く、世間で言う勝ち組という括りに入るが、その勝ち組という立場を全てのものさしとしてしまうから、弱いものが置かれている気持ちに全く考えが及んでいないのだ。ちなみにホリエモンこと堀江貴文も彼の発言に賛同していたが、彼の場合はそんない辛いならやめれば良い、わざわざ辛いことをする必要性があるのか、という彼が元来持つエピキュリアン的な考え方によるものなので本筋とは関係がない。

 

この手の、立場が高くその立場でしか物事を捉えられない輩は私のような弱者からすれば厄介この上ない。

 

ただし本当の敵は、弱いものの立場で考えられ、弱いものの気持ちが理解できるが慈悲の心を持ち合わせないような人間だ。それについてはまたの機会に。